神の見守るあの世界
おそ松さん最終回は見ましたか?
最後の最後に六つ子の日常が
かけがえのない日常が展開されて
またすぐ会えるかもしれない
このまま遠くに行くのかもしれない
それでも6人はどこかで
それなりに生きている
というあたたかな余韻のあるラストでしたね
「桜の木」っていうのは
おそ松さんの作品世界でも
MdNしかり2期ラストしかりえいがしかり
「終わり」を彩る重要なアイテムですが
そうでなくても
桜の花びらなんてものは
幻想と現実との境目を曖昧にするような
力があるように思えます
えいがにて
花びらが舞うラストシーン
作中での現実世界の街中に
夢想の世界のタカハシさんが
六つ子たちの幻から感謝を受けていたように
3期最終話の六つ子ちゃんも
妙に現実的な社会と、ギャグワールドを
反復横跳びするかのように行き来して
また最後には6人に戻って行っていました
六つ子たちの生きる世は
妙に現実的な息苦しさのある現代社会らしさがある一方で
荒唐無稽なことが平気で起きるギャグマンガの世界も広がっていて
通行人だったり高校の同級生だったり
橋本にゃーやアイダとサッチー
はたまた1期9話の彼女や栄太郎のように
普通の社会で常識の範疇に生きる生身の人間と
イヤミやハタ坊、デカパンやダヨーンのように
一般常識の社会からだいぶ離れた
非現実の世界で
荒唐無稽な言動を繰り返すギャグマンガの住人とが
平気で共存して芋煮とかやっちゃったりする
大きくなった六つ子と
もしかしたらトト子ちゃんやチビ太あたりは
人間に片足突っ込んでるから
周囲の求める「六つ子像」や
社会の求める姿と自分たちの生活との
広がり続ける溝とを認識して
それなりに苦しむ様子もないわけではないけど
やっぱり残り半分はギャグマンガの住人として
時に荒唐無稽なことをして
笑わせる方向に向かってくれる
現実社会での笑いに近づこうとして
また別の苦しみを生み出していた
2クール目のシャケウメと比較しても
赤塚ギャグワールドの住人たちは
自然に不条理を生み出して
何が起きたってそれなりの日常として
それなりに楽しく生きているということが
あの30分間で映し出されていていたのを感じました
動物園にゾウがいて
道ゆく人が口元を見せていて
ちょっと不思議で不条理な日々が流れる
赤塚先生の見守る世界は
私たちの住む世界とは明確に違うけれど
もしかしたら
私たちのすぐ近くにあるかもしれなくて
現実世界で生きる私たちの醜さ滑稽さを
これでいいのだと笑い飛ばして
ただ毎日を生きる
六つ子ちゃんの生活を肯定し
その切れ端を
向こう側から見せてもらう生活は
今回もたまらなく救いでした
ありがとう
またね
待ってるよ