世界は今日も美しい

政治と野球のことは書きません。

池の水全部抜いてみたら

松野おそ松くんが水の中に沈んでから

3日が経ちました

まだ見た内容を消化しきれていません

この咀嚼に時間がかかる感覚が

とても心地よいです

 

湖に落ちる、というと

なんかそんな絵があったなだなんて思い出しました

放心状態の少女が花輪を片手に沈みゆく絵

少し調べたらミレイのオフィーリアでした

ハムレットかあ

 

あれ、じゃあ白鳥が女の子になって

恋に敗れた果てに

湖に沈む話はなんだったっけ?

と思っていましたが

それは白鳥の湖でした

 

しかも白鳥の湖も調べてみたら

心中して来世で結ばれる話でした

全然違うじゃん?

(人魚姫辺りとごっちゃになっていますね)

 

無知無教養が露呈してしまいましたね

ちゃんと教養は身につけたいものです

 

水底に沈んでいく、というのは

玉川上水に沈んだ文豪や

あさきの名曲「雫」等のように

心中のイメージや

あるいはダムの底に沈む村のように

衰退しゆく文明等と結びつきますが

 

ならば一人沈んでいく場合はというと

後に水底から飛び出し

復活するための布石として使われることも

多いのではないかと思います

滝壺に沈んだシャーロックホームズ然り

FLASH黄金期の名作Nightmare City然り

 

そもそも松野おそ松くんが

水底にまっすぐ沈んでいく様は

文学作品や絵画のような

儚げで幻想的なものではなくて

もっと泥臭くて直感的で

 

心臓がキュッとなるだなんて

身体的な感覚でそのまま心情を描ける

松野おそ松くんには

 

長袖のパーカーでちょうどいいような季節の

池の水の冷たさは

曲がりなりにも決めた覚悟を

突如フイにされたショックの

脳髄に冷水浴びせられた感覚と共鳴して

衝撃を倍増させる分

水底から復活するための救いの手となる

 

ストレートな言葉をぶつけられると

暗がりに蹲ってしまう程の

弱さを見せた松野おそ松くんは

 

同時にヘドロに塗れてでも

這い上がってきては

乱入者を殴り飛ばし

地獄の閻魔すらも蹴散らす程の強さを持つ男

 

あの池の水を抜いてみたら

きっと自意識の面影だけが

残されていることでしょう

 

次の日にはあの日決めた覚悟のことなど忘れて

元気な姿を見せてくれる世界が

翌週には提供されていてくれと願う限りです